フロリダ在住のコーチ ティム・クロウリー氏による、練習の質を落とさずに暑熱順化を積み上げる実践プロトコル。

暑熱トレーニングの目標は、練習の質を犠牲にせずに暑熱順化を作ることです。気温32°C・高湿度が半年続く中央フロリダでは、暑熱トレーニングは必須です。以下は、私自身と指導する選手たちで実践している方法です。
やや強度の高い暑熱セッション。服装・強度・空気の流れをコントロールするため、通常は屋内で行います。
屋内トレーナーを使用。サーマルタイツ、ベースレイヤー、ウインドブレーカー、サーマルジャケット、COREスーツなどを状況に応じて着用します。
熱負荷を高めるため、通常1枚多く着用します。
特別な暑熱計画のない通常のワークアウトです。選手の適応度と気候に応じて、目標のHSIに届くよう1枚追加します。ランでは容易ですが、ある程度順化が進むとバイクでは難しくなります。アームウォーマーとサーマルベストは、練習の質に影響を与えずに熱ストレインを上げるのに有効です。
ワークアウトの終盤、熱ストレインが高まった状態で、低強度の有酸素運動を追加すると曝露時間と適応を増やせます。熱ストレインが下がるまで、ウォーキングや軽いスピニングを続けます。
40°Cのホットタブやサウナは効果的な受動的暑熱トレーニングです。
HSIが2.0以上で終わったワークアウトの直後に受動的暑熱を重ねる方法です。40°C以上のホットタブに10〜15分が特に効果的。ただし大きなストレスになるため、ふらつきや吐き気を感じたらすぐに出てください。心拍を追うと過剰なストレスを避けられます。
もう一つの方法は、受動的な手段を2つ連続させて曝露時間を延ばすこと。ホットタブの直後にサウナに入ると、予熱効果でサウナがより効果的になります。
COREアプリの暑熱順化スコアを使えば、暑熱トレーニングと適応を数値化して計画できます。目標は週あたり約10%のスコア上昇。ゼロから始めた場合、完全な順化(ヒートチャンピオン)まで約9週間です。ここまで来れば、熱ストレスによって強度を落とさずに質の高い練習ができます。
スコア90%以上を維持する「ヒートチャンピオン」になったら、週2〜3回のセッションで維持モードに移行し、より高いフィットネスの構築に集中できます。
この段階では、暑熱トレーニング以外のセッションで冷却戦略を試すとよいでしょう。屋内での扇風機使用、プレクーリング用のクーリングベストなどで、深部体温と熱ストレインを低く保ちます。